富士河口湖で震度6弱の地震発生
2026年6月26日午後10時28分、山梨県東部・富士五湖を震源とする地震が発生しました。
テレビ速報では、山梨県富士河口湖町で最大震度6弱を観測し、震源の深さは約20km、マグニチュード5.6、この地震による津波の心配はないと伝えられました。
また、午後11時現在のテレビ速報では、富士周辺の東名高速道路で通行止めが発生していることや、神奈川県の一部で停電が発生していることも報じられていました。
一方、私が住む静岡県掛川市では大きな混乱はなく、自宅近くでは天竜浜名湖鉄道(天浜線)の列車も通常どおり運行していました。
しかし、約100km以上離れた地域では震度6弱という非常に強い揺れが発生しています。
同じ日本でも、場所によって状況は大きく異なります。
だからこそ、「自分の地域は大丈夫だった」で終わらせるのではなく、「もし自分の地域だったらどう行動するか」を考えることが、防災への第一歩ではないでしょうか。
地震だけでなく、台風7号・8号の接近も不安を大きくした
今回、私が特に不安を感じた理由は、地震だけではありませんでした。
この時期、日本周辺には台風7号と台風8号があり、今後の進路や大雨、強風への警戒も必要な状況でした。
強い地震が発生した直後に台風や大雨が重なれば、単独の災害とは異なる危険が生まれます。
例えば、
- 地震で緩んだ地盤に大雨が降る
- 崖崩れや土砂災害の危険が高まる
- 停電が長期化する
- 道路の通行止めが増える
- 避難所への移動が難しくなる
- 強風や大雨の中で避難しなければならなくなる
といった事態も考えられます。
特に車椅子利用者にとって、雨天や強風の中での移動は大きな負担です。
普段であれば通れる道路でも、水たまりや冠水、倒木、飛来物、段差の悪化によって通れなくなる可能性があります。
地震と台風が直接関係しているわけではありません。
しかし、複数の災害が同じ時期に重なる「複合災害」の可能性を考えると、不安が大きくなるのは当然だと思います。
今回の出来事は、地震だけでなく、その後の天候や周辺状況もあわせて確認する必要があると改めて感じる機会になりました。
前日には青森県でも強い地震
今回の地震の前日には、青森県で最大震度6強を観測する地震が発生しました。
短期間で各地に強い揺れが続いたことで、不安を感じている方も多いと思います。
しかし、現時点で気象庁は、これらの地震に直接的な関連があるとは発表していません。
また、SNSでは「巨大地震の前兆ではないか」「富士山噴火につながるのではないか」といった投稿も見られますが、そのような内容を気象庁が発表しているわけではありません。
防災で大切なのは、不安に流されることではなく、正確な情報をもとに冷静に判断することです。
台風についても同じです。
進路予報や雨量の見込みは時間とともに変わるため、古い情報やSNSの断定的な投稿だけで判断せず、気象庁や自治体、報道機関などの情報を継続して確認することが大切です。
地震発生直後、私が最初に行ったこと
今回の地震で、私が最初に行ったことは「正確な情報を集めること」でした。
スマートフォンに表示された速報を確認したあと、すぐにYouTubeでANNニュースの緊急ライブ配信を視聴しました。
ライブニュースでは、地震の規模や震源地だけでなく、道路状況、停電、交通機関への影響などが刻々と更新されていきます。
その後もテレビ速報を確認しながら、被害状況や今後の情報を見守りました。
さらに今回は、地震情報とあわせて台風7号・8号の進路や、今後の雨の予報についても確認しました。
地震の揺れが収まっても、その後に大雨や強風が来れば、状況が悪化する可能性があります。
そのため、地震情報だけを見るのではなく、
- 天気予報
- 台風の進路
- 雨雲の動き
- 河川の水位
- 土砂災害警戒情報
- 道路の通行止め
- 鉄道の運行状況
などもあわせて確認する必要があると感じました。
災害時はSNSにも多くの情報が流れます。
しかし、中には確認されていない情報や誤った内容もあります。
だからこそ、私はできるだけ気象庁や自治体、テレビ局など、信頼できる情報源を優先して確認するよう心掛けています。
災害時に最も重要なのは、正しい情報をできるだけ早く知ることです。
気象庁が呼びかけていること
気象庁では、強い揺れを観測した地域について、「今後1週間程度、特に2〜3日は同程度の地震に注意してください」と呼びかけています。
これは、「必ずまた大きな地震が起きる」という意味ではありません。
一方で、余震などにより再び強い揺れが発生する可能性があるため、注意が必要ということです。
必要以上に不安になる必要はありません。
しかし、「もう終わった」と安心しきるのではなく、しばらくは最新の情報を確認しながら生活することが大切だと感じました。
また、台風や大雨が近づく可能性がある場合は、地震によって被害を受けた地域ほど注意が必要です。
屋根や外壁が損傷していれば、通常よりも雨漏りや飛来物の被害を受けやすくなるかもしれません。
地盤が緩んでいれば、少ない雨でも土砂災害につながる可能性があります。
「地震が収まったから安心」ではなく、その後の天候も含めて警戒することが必要です。
私が次に考えたことは「停電への備え」でした
もし停電になったらどうしよう。
それが次に頭に浮かびました。
最近は電気があることが当たり前になっています。
照明だけではありません。
冷蔵庫、エアコン、スマートフォンの充電、インターネットなど、生活の多くが電気によって支えられています。
台風が接近すれば、強風による倒木や電線への被害によって停電が発生する可能性もあります。
地震による停電に加え、その後の台風で復旧作業が遅れることも考えられます。
まず確認したのは懐中電灯でした。
スマートフォンにもライト機能はありますが、長時間使用するとバッテリーが減ってしまいます。
災害時にはスマートフォンは情報収集や家族との連絡にも必要になるため、ライト専用として懐中電灯がある安心感は大きいと改めて感じました。
また、スマートフォンの充電残量も確認し、モバイルバッテリーについても準備しておくことの大切さを再認識しました。
さらに、「もし停電したら洗濯機も使えなくなるかもしれない」「台風による大雨が来れば洗濯もしばらく難しくなるかもしれない」と考え、その日のうちに洗濯を済ませました。
少し変わった行動かもしれません。
しかし、「今できることは今やっておく」という意識も、防災では大切だと思います。
夜間だからこそ考えた「寝る前の備え」
今回の地震は夜10時過ぎに発生しました。
幸い私が住む静岡県掛川市では大きな被害はありませんでしたが、「もし今夜、この地域で震度6クラスの地震が発生したら」と考えると、寝る前の備えについて改めて見直すきっかけになりました。
夜中に大きな地震が発生すると、停電によって室内は真っ暗になる可能性があります。
家具が倒れたり、食器や窓ガラスが割れたりすると、床にはガラス片や瓦礫が散乱することも考えられます。
さらに台風による強い雨や風が重なれば、屋外への避難そのものが危険になる可能性があります。
そこで、私は今夜、次のような準備をしてから休もうと思いました。
- すぐ避難できる服を枕元に置く
- スマートフォンを充電しておく
- モバイルバッテリーを充電しておく
- 懐中電灯を手の届く場所に置く
- 家や車の鍵をすぐ持ち出せる場所に置く
- メガネを使用している方は枕元へ置く
- 常備薬をすぐ持ち出せるようにしておく
- 雨具やタオルを取り出しやすい場所に置く
- 台風情報や避難情報を確認できるようにしておく
そして、歩くことができる方にぜひ意識していただきたいのが、靴や底のしっかりしたスリッパを枕元に置いておくことです。
地震のあと、裸足で歩くことは非常に危険です。
割れたガラスや食器の破片で足をケガしてしまえば、その後の避難にも大きく影響します。
ほんの数秒でできる準備ですが、自分や家族の命を守ることにつながります。
防災グッズを改めて見直してみる
今回の地震と台風の接近を受け、私も防災用品をもう一度確認しました。
最低限準備しておきたいものとして、
- 飲料水
- 非常食
- 常備薬
- 導尿用品など医療用品
- 携帯トイレ
- 医療用手袋
- 軍手
- 懐中電灯
- 予備電池
- モバイルバッテリー
- 充電ケーブル
- マスク
- タオル
- 雨具
- 防水袋
- 着替え
- ウェットティッシュ
などがあります。
台風や大雨も想定するなら、防災用品をビニール袋や防水バッグに入れておくことも大切です。
せっかく準備していても、水に濡れて使えなくなってしまえば意味がありません。
特に薬、医療用品、スマートフォン、充電ケーブル、重要書類などは、防水対策をしておくと安心です。
一度準備して終わりではなく、賞味期限や電池切れなども定期的に確認することが大切です。
家族との連絡も大切な備え
災害時には、自分自身だけでなく、家族の安否も気になります。
今回の地震でも、最初に頭に浮かんだのは「家族は大丈夫だろうか」ということでした。
しかし、大きな地震や災害では、多くの人が一斉に電話をかけるため、回線が混雑して通話しづらくなることがあります。
また、台風や大雨によって道路が通れなくなれば、家族を迎えに行くことも難しくなるかもしれません。
そのため、普段から家族で次のようなことを話し合っておくと安心です。
- もし避難が必要になったら、どこへ避難するのか
- 連絡が取れなくなった場合はどうするのか
- 誰が誰を迎えに行くのか
- 集合場所をどこにするのか
- 大雨や冠水でいつもの道が通れない場合はどうするのか
- 夜間や悪天候では無理に移動しない判断も含めてどうするのか
また、日本には**NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」**というサービスがあります。
災害時に音声メッセージを録音・再生できる仕組みで、家族や親戚の安否確認に役立ちます。
インターネットが利用できる環境であれば、**「災害用伝言板(Web171)」**も利用できます。
こうしたサービスは、災害が発生してから初めて使おうとすると戸惑うことがあります。
毎月1日や防災週間などには体験利用できる日も設けられているため、一度使い方を確認しておくと、いざという時に落ち着いて行動できます。
電話だけに頼らず、複数の連絡手段を家族で共有しておくことも、防災対策の一つです。
私も今回の地震をきっかけに、改めて家族との連絡方法や避難場所について確認しようと思いました。
災害はいつ起こるか分かりません。
この記事を読み終えたら、ぜひ一度、ご家族と**「もし今夜、大きな地震が起き、その後に台風や大雨が来たらどうする?」**と話し合ってみてください。
その数分の会話が、いざという時の安心につながるかもしれません。
車椅子利用者だからこそ考える防災
私は頚椎損傷があり、普段から車椅子で生活しています。
そのため、防災について考えるときは、「揺れ」だけでなく、その後の生活も考えなければなりません。
例えば、
- 停電で電動車椅子が充電できなくなる
- エレベーターが停止する
- 倒れた家具で玄関まで行けなくなる
- 導尿用品や医療用品が不足する
- 介助者と連絡が取れない
- 避難所に多目的トイレがない
- 大雨で道路が冠水する
- 車椅子のタイヤが滑りやすくなる
- 強風で進むことが難しくなる
- 雨の中で医療用品や電気機器が濡れる
など、健常者とは異なる課題があります。
特に台風や大雨の中では、車椅子での避難は簡単ではありません。
「避難情報が出てから考える」のではなく、天候が悪化する前に、
- 誰に連絡するか
- どの道を使うか
- 車で移動できるか
- 避難所まで行けるか
- 自宅にとどまる場合は何が必要か
を考えておくことが重要です。
こうした課題は、障害のある方だけではありません。
高齢者や介護が必要な方、小さなお子さんがいる家庭など、それぞれの生活に合わせた備えが必要です。
「今できること」を今日から始めよう
今回の地震で改めて感じたことがあります。
災害は突然やってきます。
そして、一つの災害だけが起こるとは限りません。
地震のあとに大雨が降ることもあります。
台風の接近中に停電が起きることもあります。
道路が通れなくなり、支援や物資が届きにくくなることもあります。
だからこそ、
- 正確な情報を確認する
- スマートフォンを充電する
- 懐中電灯を確認する
- 防災用品を点検する
- 家族と連絡を取る
- 避難経路を確認する
- 台風や大雨の情報も確認する
- 雨が強くなる前に必要な行動を済ませる
こうした一つひとつの行動が、自分や家族の命を守ることにつながります。
私は今回、停電に備えて洗濯を済ませ、スマートフォンを充電し、防災用品を確認しました。
さらに、台風7号・8号の進路や雨の予報も確認しました。
特別なことではありません。
「今できることを今やる。」
それが、防災の基本だと思います。
まとめ
2026年6月26日午後10時28分に発生した山梨県東部・富士五湖を震源とする最大震度6弱の地震は、多くの人が改めて防災について考えるきっかけとなりました。
気象庁は、強い揺れを観測した地域では今後1週間程度、特に2〜3日は同程度の地震に注意するよう呼びかけています。
また、この時期には台風7号・8号もあり、今後の進路や大雨、強風への不安も重なっていました。
地震と台風が直接関係しているわけではありません。
しかし、地震の被害が残る地域に大雨や強風が重なれば、土砂災害、停電、通行止め、避難の困難など、被害が拡大する可能性があります。
必要以上に不安になる必要はありません。
しかし、「もう終わった」と安心しきるのでもなく、地震情報だけでなく、台風や雨の情報も確認しながら備えを続けることが大切です。
私も今夜は、避難しやすい服を準備し、懐中電灯を枕元に置き、スマートフォンを充電した状態で休もうと思います。
雨具やタオル、医療用品も取り出しやすい場所に準備します。
そして、歩ける方は靴や底のしっかりしたスリッパを枕元に置き、万が一に備えていただければと思います。
防災は特別なことではありません。
「何も起きていない今日」が、未来の命を守る一日になるかもしれません。
竹内 啓悟(Wheelchair Project Japan 代表)
静岡県在住の車椅子ユーザー(頚髄損傷)。
車椅子での防災、バリアフリー、福祉、地域イベントを実際に体験・取材し、当事者の視点で情報を発信しています。
Wheelchair Project Japanでは、「誰もが安心して暮らせる地域づくり」を目指し、車椅子ユーザーの視点から現地調査や情報発信に取り組んでいます。


コメント